便秘に悩まされている方必見!原因と解消法

「最近便通が悪い」「便が出ない日が続いている」と悩んでいる方は少なくないでしょう。

便秘は私たち人間の心身に様々な悪影響を及ぼします。

一時的な便秘であっても非常に辛く、慢性的に続くとなるとさらに頭を悩ませてしまいます。

今回は排便と便秘についてご紹介した上で、便秘になる原因や便秘によって引き起こされる症状並びに解消法までご紹介します。

この記事をご覧いただき、便秘を解消するための参考にしてください。

排便までの流れと便秘のメカニズム

ではまず、排便までの流れをご説明します。

私たちが食べた物は咀嚼され、食堂を通って胃に運ばれます。

胃に運ばれた食べ物は胃液によりドロドロの液状へと変わり、その液状が身体に必要な栄養素や水分を吸収し残ったカスが大腸へ入ります。

残ったものはさらに水分を吸収しながら大腸のぜん動運動によって直腸まで送られます。

その間、水分を含んでいたカスの水分が減り固形化していきます。

そして、直腸に届き腸壁が刺激され便意になり、脳からの指令を受けて排便されます。

ここまでが排便の流れです。

排便がスムーズに行われるためには、全ての消化器官がベストな状態である必要があります。

しかし、大腸の動きが悪くなることで便の通りが遅くなり、水分を吸収しすぎて便が硬くなります。

その結果、便が排出されづらくなり便秘の原因に繋がります。

便秘の定義

毎日便が出ないことが便秘だと思っている方は多いのではないでしょうか。

しかし、毎日便が出ないことだけが便秘ではありません。

たとえ2〜3日に1度しか便が出なかったとしても、残便感がなくスッキリしていれば便秘ではないのです。

ですが、毎日便が出ていたとしても残便感があり、スッキリしないのであれば便秘の可能性が高いです。

自分が便秘であるかどうかは毎日便が出ていることが基準ではなく、残便感がなくスッキリしているかが基準ということになります。

意外と知らない便秘になる原因

便秘になるのには必ず理由があり、その理由を知ることが便秘解消にも繋がるでしょう。

ここからは、「便秘になる原因」を5つご紹介していきます。

ストレス

ストレスと便秘は一見関係がないように思えますが、実際は非常に深い関わりがあります。

その理由は、腸と自律神経の関係の強さにあります。

ストレスを抱えると自律神経が乱れます。

自律神経が乱れることで腸のぜん動運動が正常に行われず、便が排出されにくくなります。

その結果、便秘を招くことに繋がるのです。

ストレスによる便秘は、「痙攣性(けいれんせい)便秘」と呼ばれ、コロコロとした硬い便がみられることが特徴です。

また、便秘だけではなく下痢と便秘を交互に繰り返すこともあります。

運動不足

便を排出する際にかかる力は、腹筋と大きく関わりがあります。

運動不足で腹筋の力が衰えてしまうと便を排出する力が弱くなり、便秘を引き起こす原因になります。

運動不足が原因で起こる便秘は「弛緩性(しかんせい)便秘」と呼ばれ、特に日本人に多い便秘です。

弛緩性便秘はデスクワークばかりで体を動かす機会が少ない方や妊婦、高齢者などに多くみられます。

食生活の乱れ

食生活の乱れから便秘を引き起こす方は多く、特に食事を抜くなどの無理なダイエットをする女性に多くみられます。

食べた量と便の量は比例しており、無理なダイエットなどで食事の量が減れば必然的に便の量も減ります。

また、食生活が乱れるということは便秘予防に効果的な食物繊維が不足しがちです。

便と食事は密接に関わっているので、食生活の乱れは便秘を引き起こす大きな原因となるのです。

無理なダイエットに限らず、仕事の忙しさなどから食事を取らないまたは不規則になるのも便秘を引き起こす原因となるので要注意です。

薬による副作用

薬の副作用によって起こる便秘は、「薬剤性便秘」と呼ばれるものです。

便秘を引き起こす原因となる薬には、「抗コリン薬」「制酸剤」「カルシウム剤」などがあります。

また、便秘を解消するために市販の便秘薬を服用することがありますが、それらも便秘の原因となる場合があります。

便秘薬は適切に服用すれば問題ないですが、習慣性や依存性が非常に高い薬です。

そのため、便秘薬を日常的に服用していると腸の動きが悪くなり、かえって便秘を悪化させるリスクがあります。

水分不足

私たち人間の体の半分以上が水分でできていると言われるほど、日常生活での水分補給は欠かせません。

しかし、水分不足に陥ると便が硬くなり、スムーズに腸内移動ができなくなってしまいます。

その結果、排便しにくくなり便秘を引き起こすのです。

特に夏場などの暑い時期には汗をかくことで体内の水分が失われやすいので、水分不足に陥り便秘が悪化することも珍しくありません。

便秘になると起こる症状

便秘になることで心身に様々な悪影響を及ぼします。

「ただ便が出ていないだけ」と便秘を軽視していると、後々自分が苦しむことになりかねません。

ここからは、「便秘になると起こる症状」を5つご紹介します。

便秘により以下の症状がみられる方は、早めの対応が必要です。

肌荒れ

肌荒れは女性にとって1番の悩みといっても過言ではありません。

肌荒れが起こると何に対してもやる気が失われ、自分の顔を鏡で見るのも億劫になるでしょう。

便秘になることで体内に滞っている便が腐敗し、悪玉菌を増加させます。

悪玉菌は腸内のタンパク質を腐敗させ、多くの有害物質を生成します。

悪玉菌によって作られた有害物質は体内に吸収され、血液を通って一部は汗となり肌の表面へ運ばれます。

そのとき汗に含まれている有害物質が肌にとっての刺激となり、肌荒れを引き起こしてしまうのです。

また、悪玉菌による有害物質は肌のタンオーバーにも影響を及ぼし、肌の生まれ変わりを妨げます。

その結果、女性の敵であるニキビや吹き出物、乾燥といった肌トラブルが起こりやすくなると考えられます。

硬くなった便を無理やり排出しようとすることは、切れ痔を引き起こす原因になります。

重度な便秘の方は切れ痔自体が慢性化し、悪化するリスクがあります。

切れ痔は強い痛みを伴うので、排便を我慢するようになり便秘を引き起こしやすくなります。

そしてまた便が硬くなり、排便の際に肛門を傷つけやすくなることで切れ痔を引き起こします。

このような悪循環に1度陥ると、便秘や切れ痔が悪化し、治るまでにかなりの時間を要することになりかねません。

食欲不振

便秘が続くとお腹が張って苦しくなり吐き気を感じやすくなることで、食欲不振に陥ることがあります。

また、便が腸内に溜まると食べ物を腸に送ることができないため、胃に食べ物が残り続け食欲不振を起こすこともあります。

食欲不振が起こると十分な食事を取ることができなくなることから、身体に必要な栄養素が不足します。

その結果、水分不足や栄養失調になったり、余計に便秘を悪化させるなど負のループに陥るリスクがあります。

だるさや倦怠感

便秘になると脳に身体の不快感が伝わり、だるさや倦怠感を引き起こします。

また、日頃の疲れが溜まりやすく、常に疲労感が抜け切らない状態になります。

便秘によってだるさや倦怠感が生じると、何をするにもコンディションが悪くなり、物事を効率良く進められなくなります。

その結果、仕事でミスや失敗が増え落ち込んだりイライラするなど、精神的に不安定になることも考えられます。

肩こりや腰痛

便秘が肩こりや腰痛に関係していると考える方は少ないでしょう。

便秘により腸内にガスが溜まると、背中や肩の神経や血管を圧迫します。

そのため、背中や肩に痛みを生じ、肩こりや腰痛を引き起こすことになります。

そのため、肩こりや腰痛があっても便秘が解消されたことで治るというケースも珍しくはありません。

便秘の解消方法

ここまで、便秘の原因や便秘によって起こる症状をご紹介しました。

便秘は放っておいても改善されることはなく、便秘薬も便秘を余計に悪化させる危険性があります。

便秘を解消するためには、生活習慣を見直すことが大切です。

ここからは、「便秘の解消方法」を4つご紹介します。

便秘に悩まれている方は、以下の方法を参考にしてください。

食物繊維や水分を摂ることを心がけ、食生活を整える

便秘を解消するためには、食物繊維と水分をしっかり摂ることが必要不可欠です。

また、1日3食きっちり食事を取ることも重要です。

食物繊維が多く含まれている食べ物は以下の通りです。

  • 芋類(さつまいも、里芋、こんにゃく)
  • 野菜類(ごぼう、キャベツ、白菜)
  • 穀物類(玄米、とうもろこし)
  • きのこ類(えのき、しめじ、しいたけ)
  • 果物類(バナナ、みかん)
  • 豆類(納豆、おから、小豆)
  • 海藻類(わかめ、寒天)

これらの食材は食物繊維が多く含まれているので、便秘解消に効果的です。

ダイエットをする際も食物繊維と水を適度に取り入れた食事をすれば、便秘になりにくいです。

水は1日1.5リットルを目安に摂取しましょう。

1度にたくさん飲むよりも、1日の中でこまめに飲むことをおすすめします。

しかし、食物繊維や水分が便秘解消に効果的とはいっても、摂取しすぎはかえって下痢を引き起こす場合もあるので注意しましょう。

適度な運動をする

先ほどもお伝えした通り、運動不足により腹筋の力が弱いと便秘になりやすいです。

そのため、腹筋を鍛えることを中心とした運動を日常的に取り入れることをおすすめします。

ですが、無理に激しい運動や筋トレをする必要はありません。

無理をしすぎると運動することが億劫になり、続けることができません。

1番大切なことは「継続すること」です。

仰向けになって両手を頭の後ろで組み、おへそを見るようにして体を起こすなどの簡単な運動で良いです。

朝や寝る前の習慣にし、自分に負担がかからない程度に続けていきましょう。

また、ウォーキングや水泳、ジョギングなどの全身運動も便秘解消に効果的です。

時間があるときは全身運動を取り入れ、適度な筋肉を鍛えると良いでしょう。

便意を我慢しない

出勤前や仕事中などの忙しい時間帯は便意を感じても我慢する方は少なくないでしょう。

しかし、便意を我慢することが癖になると、次第に便意を感じにくくなり便秘に繋がります。

そのため、便意を感じたときはなるべく我慢せず早めにトイレに行きましょう。

ストレスを溜めすぎない

ストレスにより自律神経が乱れることで便秘を引き起こすとお伝えしました。

便秘は精神的な要因とも深く関わりがあるので、なるべくストレスを溜めないことを心がけましょう。

とはいっても人間なので生きていれば悩みは出てきますし、ストレスも溜まります。

ですが、悩みやストレスをそのままにしておくとどんどん蓄積され、精神的に大きな負担となります。

悩みがあるときは信頼できる友人に相談したり、息抜きをするためにも好きなことをする時間を作りましょう。

心の状態に気付くのは自分自身なので、「最近ストレスを感じるなぁ」と思ったらしっかり休息を取ってください。

辛い便秘とはサヨナラしよう!

今回は、便秘についてご紹介しました。

便秘をそのまま放っておくと取り返しのつかないことにはりかねないので、早めの対策が重要です。

食物繊維や水分を摂ったり、適度な運動をするなど生活リズムをしっかり整えることが便秘解消に効果的です。

便秘に悩まれている方は今回ご紹介した解消方法を参考にし、辛い便秘とサヨナラしましょう。

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